
ニュージーランドで車を購入するのは、観光客や長期滞在者にとって重要な選択肢です。
美しい自然や遠隔地へのアクセスが容易になり、より充実した滞在が可能になります。しかし、外国での車購入には独特の課題があり、適切な知識と準備が必要です。
ニュージーランドの車市場は、新車と中古車、ディーラーと個人売買など、多様な選択肢があります。
また、交通規則や車検制度も日本とは異なる点があるため、注意が必要です。
本記事では、以下のようなニュージーランドでの車購入の基本を、初心者向けにわかりやすく解説していきます。
車購入のオプション
新車 vs 中古車
ニュージーランドで車を購入するには、まず「新車か中古車か」を選ぶ必要があります。新車の利点は安全性や最新技術を備えている点ですが、価格が高くなるのが一般的です。
一方で、中古車は価格が手頃で、特にニュージーランドでは信頼性の高い中古車ディーラーが数多く存在します。
新車
故障のリスクが低く、最新技術が使われているが、初期費用が高い。
中古車
価格が安く、選択肢が豊富。ただし、車両状態の確認が重要。ニュージーランドの中古車市場は意外と充実している
ディーラー vs 個人売買
次に、どこで買うかという選択肢。ディーラーと個人売買、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ディーラー
- 保証がついてくることが多い
- 車の状態を専門家がチェックしている
- 手続きが簡単
個人売買
- 価格交渉の余地が大きい
- 直接前のオーナーから車の使用状況を聞ける
- でも、トラブルのリスクも…
私は、初めての購入だったのでディーラーを選びました。少し高くついたかもしれませんが、安心感は抜群でした。
オンライン車両マーケットプレイス
ニュージーランドでは、Trade MeやTurnersといったオンラインマーケットが車の取引で非常にポピュラーです。

Trade Me
ニュージーランド最大のオンラインマーケットで、個人間取引が可能。中古車を安く手に入れるチャンスがありますが、車両の状態はしっかり確認しましょう。実物を見て確認することが大切です。

Turners
信頼できるディーラーが多数掲載されており、初心者に安心の保証付き車両も多いです。中古車から新車まで幅広い選択肢があり、手続きもスムーズ。

Facebook Marketplace
地元の人々が車を売買している場として人気。簡単にコミュニケーションが取れるため、交渉もしやすいですが、詐欺やトラブルには注意が必要です。個人取引が多いので、慎重に進めましょう。

NZ Daisuki
日本人コミュニティで使われている掲示板の一つで、車の売買情報もあります。特に日本から移住してきた人々に役立つ情報が満載で、日本語での取引も可能。

道端の車
車のフロントガラスに「SALE」と書かれた紙が貼られ、金額や連絡先が記載されている車を見かけることもあります。これは個人が自分の車を直接売ろうとしている場合です。直接購入交渉ができ、価格の交渉がしやすい反面、車の状態を見極める必要があります。
結局のところ、どの方法を選ぶにせよ、重要なのは「よく調べること」。
私の場合、車のことをよく知っている友人に相談しながら2週間位かけて情報収集しました。
車購入前の重要な考慮事項
予算設定
- 購入価格だけでなく、維持費も含めて予算を考える
- 余裕を持った予算設定が大切
- ローンを組む場合は金利にも注意
車種の選択(都市用、長距離用など)
次に考えたいのが、どんな用途で車を使うかです。
都市用
- 小回りが利く小型車が便利
- 駐車しやすい
- 燃費が良い
長距離用
- 快適性が高い中型〜大型車
- 荷物をたくさん積める
- パワフルなエンジン
私は、初めての車だったので運転がしやすい小さめのToyota Vitzを選びました。街中でも運転・駐車できるサイズで、長距離ドライブもOK。使い方をよく考えて選んでよかったです。
ニュージーランドの道路事情に適した車

考慮すべき点:
- 左側通行 → 右ハンドルの車が一般的
- 山道や未舗装路が多い場所 → 4WDや地上高の高い車が有利
- 大きすぎる車は運転しづらいが東京のような狭い道はない
最後に、燃費のことも忘れずに。
ニュージーランドはガソリン価格が高めなので、燃費の良い車を選ぶと長期的にはかなりの節約になります。
車購入プロセス
車の購入手続きは、必要書類の提出、所有権の移転、そして車検(WoF)の確認が主なステップです。車の購入後は、所有権移転の手続きをオンラインで行い、登録費用を支払う必要があります。
主な必要書類
- 有効な身分証明書(パスポートやニュージーランドの運転免許証)
- 住所証明(最近の公共料金の請求書など)
- クレジットカードなど。個人の場合は銀行送金の準備。
登録と所有権移転
手順
- 売り手と一緒にNZTA(ニュージーランド運輸局)のウェブサイトにアクセス
- オンラインで所有権移転フォームに必要事項を入力
- 登録料を支払う
- 新しい登録証明書(rego)が郵送で届く
注意点
- 登録料は車種や用途によって異なります
- 所有権移転は速やかに行う必要があります(法律で定められた期間内)
私の場合、ディーラーが全部手続きをしてくれて本当に楽でした。でも、個人売買の場合は自分でやる必要があるので要注意です。
車両検査(WoF)の確認
次に重要なのが、WoF(Warrant of Fitness)の確認です。これ、ニュージーランド特有のシステムで、最初は「ウォフって何?」って感じでした。
WoFとは
- 車の安全性を証明する検査証明書
- 通常、6ヶ月または12ヶ月有効
- 有効期限切れの車は道路走行不可
購入時のチェックポイント
- 有効期限が近い場合、次の検査までにかかる可能性のある修理費用を考慮
- WoFが有効であることを確認
まず大きいのが車両そのものの価格です。これは車種や状態によってピンキリですが、私の経験では予想以上に幅広かったです。
新車の場合
- 小型車:NZ$15,000〜25,000くらい
- 中型車:NZ$25,000〜40,000くらい
- 高級車やSUV:NZ$40,000以上
中古車の場合
- 10年以上古い車:NZ$4,000〜10,000くらいから
- 状態の良い中古車:新車の50〜70%くらいの価格
車の保険
車の保険はニュージーランドで車を所有する際に絶対に必要なものですが、意外と高額です。
最低限のカバーがあればよいという方もいれば、より広範囲の補償を求める方もいます。
ここでは、保険の種類と費用について説明します。
種類
- 第三者保険:最低限必要な保険で、他人の車や物に損害を与えた場合にのみ補償します。
- 車両保険:事故や盗難などに対する包括的な補償を提供します。こちらはおすすめです。
年間の保険料
- 第三者保険:NZ$300〜500
- 車両保険:車の価値や運転者の年齢によって変動し、NZ$500〜1,500が一般的です。
私も最初は第三者保険だけで十分だと思いましたが、友人から「事故で車が全損になって泣いた」という話を聞き、最終的に車両保険に切り替えました。

私は色々比べて、カバーが充実しており、金額が低いCOVEという保険を契約しました。
契約前に車のREGO(ナンバー)からネット上で見積もりが取れます。
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維持費用

初回の維持費用
車を購入したら、すぐに初期費用がかかります。これらは車両価格以外に必要な費用で、予算をしっかり立てることが重要です。
- 燃料費:満タンにするとNZ$60〜100
- WoF(車検):次の車検までの期間が短い場合は早めに必要で、約NZ$50〜100かかります。
- サービス(点検・オイル交換など):NZ$100〜300
合計すると、車両価格以外にもNZ$1,000〜3,000ほどの初期費用がかかる可能性があります。
定期的な維持費用
車を所有し続けるには、定期的な維持費がかかります。これらの費用を事前に把握し、予算に組み込んでおくことが重要です。
燃料費
- ガソリン価格:1リットルあたり約NZ$2〜2.5(2024年現在)
- 月間燃料費:NZ$100〜300(使用頻度による)
保険料
- 年間保険料:NZ$500〜1,500(車種や補償内容による)
- 支払い方法:年払い、半年払い、月払いなど
複数の保険会社から見積もりを取るのは必須です。
定期点検・修理費
- 基本的な点検:オイル交換など、3〜6ヶ月ごとにNZ$100〜300
- WoF(車検):6〜12ヶ月ごとにNZ$50〜100
- 予期せぬ修理費:年間NZ$500〜1,000ほどの予備費を確保
道路使用料(Road User Charges)
ディーゼル車やEV車には、1,000km走行ごとにNZ$70〜80の道路使用料がかかります。ガソリン車にはこの費用が含まれているため必要ありません。
まとめ
ニュージーランドで車を所有するためには、初期費用から定期的な維持費用まで、さまざまなコストがかかります。これらの費用をしっかり管理し、計画を立てることで、安心して快適なカーライフを送ることができます。
燃費の良い車を選び、定期的なメンテナンスを怠らず、保険や燃料費を適切に管理することが長く安全に車を使うための秘訣です。
これらのポイントを押さえて、ぜひニュージーランドでのドライブを楽しんでください!




